注目のブランド
スポーツ関連事業は、東日本大震災以降大きく落ち込んだ分野の一つです。
スポーツ用品市場は震災以前からも
若者のスポーツ・アウトドア離れが影響して少しずつ落ち込みを見せてきましたが、
2011年には大きな大きな落ち込み幅を見せることになりました。
スポーツ関連事業は大きく18分野に分けることができるのですが、
そのうちの売上の2割を占めているのがゴルフ用品です。
ゴルフ用品は2012年になってやや回復基調になってきましたが、
好調であった2008年に比べて6%程度の落ち込みから回復をしていません。
日本におけるゴルフブームも一段落した感じがあり、
今後は新たなスター選手の登場が待ち望まれますが、
日本のゴルフメーカーの多くは既にマーケットの
主軸を日本ではなく中国や東南アジアの方に移してきています。
欧米の大手メーカーも同様にアジア市場を狙ってきているので、
今後は激しいメーカー争いが起こることが予想されています。
日本のゴルフメーカー
さて、日本におけるゴルフメーカーといえば、
大手はダンロップスポーツ、ブリヂストンスポーツが有名です。
ダンロップスポーツは住友ゴム工業と親子企業の関係にあり、
年間で586億円を売り上げる日本最大のゴルフメーカーです。
一方ブリヂストンスポーツは名前の示すようにタイヤ企業大手のブリヂストンの子会社であり、
こちらは年間売上を301億円としている業界第二位のメーカーです。
日本の国産ゴルフ用品メーカーはこの2つが独占する体制が続いていましたが、
ここ最近になって急激に売上を伸ばしてきた企業があります。
それがスポーツブランドとして最大手である「NIKE」です。
意外かもしれませんが、NIKEはこれまでゴルフ用品には参入しておらず、
つい最近になって急激に参入シェアを伸ばしてきたメーカーの一つです。
NIKEは米国のトッププレーヤーと契約をしてトップクラス向けのモデルを多く販売してきましたが、
最近は路線をやや習性して、
初めてゴルフをする人にもお手頃に使えるエントリーモデルも多く販売するようになりました。
ゴルフメーカーとしてのNIKEの魅力は、
従来の発想にとらわれない新しいタイプのクラブを提案しているということです。
例えばドライバーの形状として当時は珍しかった「四角いドライバー」を最初につくりだしたのはNIKEであり、
他にも初心者でも当てやすい大型特殊形状ドライバーが売れ筋として販売されるようになっています。
老舗でありながら新しい発想をする、注目のブランドメーカーです。